8 Dec 2018
今日は陰陽論をすぐに臨床に使えるポイントについてお話します。
陰陽論については学校の教科書ではなかなか難しい内容が書いてあったことを記憶しています。
もう15年前になるので、記憶はおぼろげですが、陽虚、陰虚などの言葉を覚えています。
その概念から治療を導き出すのはすぐには難しいのではないでしょうか。
今回は前回のブログでお話したすべてのものを陰陽に分けるだけで治療に生かすことができる方法をお伝えします。
大原則としてベースに置いておいてもらいたいのが
“陰には陽の処置
陽には陰の処置”
というものです。
具体的にいくつか説明していきましょう。
症状として痛みが出ているケースに限定すると、陰陽分類で使うのは
右・左
前・後
下・上
縦・横
真ん中・両端
が主です。
痛みの場所やどちらへ動かしにくいかなどの状態を診ますよね。
例を用いましょう。
腰痛が主訴だったとして
・前後に動かした時(前屈・後屈)に動かしにくい
・左右に動かす(ねじる・側屈)のはスムーズな状態
だとします。
前後は縦、左右は横と考えると陰に問題があるのだろうと予測します。
こういう場合は陰にアプローチするのではなく、陽の処置を行います。
横への動きの処置を行うということです。
運動軸を中心に考えた場合は『仙腸関節』に対するアプローチが最も多く、
腹横筋や腹斜筋、奥の腸腰筋、股関節、大腿部、鼠径部を対象に施術を行います。
時に肩関節や肋骨を対象にする場合もあります。
真ん中を陰、両端を陽と持ってきてもあてはまりますね。
もう一つ膝を例に見てみましょう。
膝を曲げると痛みが出るケースです。
縦に曲げて痛い時に考えられることとしては
①関節面にズレがある
②関節裂隙(半月板や靭帯など)に異常がある
などが考えられます。
中心軸を『陰』とするとそれに対する水平面は『陽』ということになり陽の処置を行うことになります。
二つ骨格器系で説明しましたが、
もっとシンプルな処置として当たり前にしていることですが、
冷えたら温める ・・・陰には陽の処置
熱が出たら冷ます・・・陽には陰の処置
ということなんですね。
単純に公式として覚えておいて使うこともできますが、
突き詰めると・・・バランスを取ろうとしているのかなと、
陰に行き過ぎないように、陽に行き過ぎないように・・・
いわゆる中庸に戻そうとしているということかなと考えた次第です。
このあたりはまだまだ自分で理解を深めないといけないところです。
取りあえず
“陰には陽の処置
陽には陰の処置”
どんな時もすぐに使えますので、ぜひ覚えておいてください。
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